日本では患者数がおよそ3000万〜4000万人いるともいわれている「頭痛」。それだけ日常的によく見られる症状ですが軽視は禁物。
中には危険な病気が潜んでいる場合がありますので、「だいたいいつも頭痛薬でごまかしている」という方にはぜひ知っておいていただきたい情報をお伝えいたします。
頭痛の種類
頭痛には大きく
一次性頭痛(命には関わらない)
二次性頭痛(命に関わる)
の二つに分けられます。
一次性頭痛
いわゆる頭痛持ちの頭痛です。
緊張性頭痛
肩こりがある方に多くみられ、後頭部〜頭全体に締め付けられるような痛みが出ます。時にめまいや吐き気、手のしびれを伴うこともあります。
首や肩の筋肉が緊張し血流が悪くなることで起きるといわれています。
原因は、パソコン作業や長距離運転など同じ姿勢でいる時間の多い方にリスクが高いとされています。また、不安や緊張といった精神的なストレスも一因となっています。
偏頭痛
男性よりも女性に多い。(およそ3倍)
多くは片側だけですが、両側に出るパターンもあります。
発作的にズキンズキンと脈打つような、日常生活に支障をきたすレベルの強い痛みが起こります。痛みの出る前触れとして、視界にキラキラするような光が現れる(閃輝暗点)や手足の麻痺が起こることがあります。
一次性頭痛に分類されていますが、前兆がある場合は「脳卒中」のリスクがあるとされており注意が必要です。
原因はまだはっきりと解明されていませんが、不規則な生活や天候の影響、赤ワインやチーズなどに含まれるポリフェノールの摂り過ぎも影響しているといわれており、血管が拡張されていることが原因と考えられています。
群発頭痛
20〜40歳代の男性に多く見られ、一度発症すると世界三大疼痛の一つとされる程の突き刺すような激しい痛みが1〜2ヶ月間ほぼ毎日同じタイミングで起こります。夜中や明け方に多く、左右どちらか片方が痛みます。
こちらも原因ははっきり解明されていませんが誘因としてアルコールがあげられているため、症状が現れている期間は禁酒が勧められています。
二次性頭痛
命にかかわる病気の可能性が高い頭痛で原因がハッキリしています。そのためその原因が治れば頭痛もほとんど消失するとされています。
代表的な病気は「くも膜下出血」です。
この場合、突然ハンマーで殴られたような痛みが出たなどと表現されるのが特徴です。
その他、今までに感じたことのない強い痛み、手足の麻痺や痙攣、高熱を伴うもの、徐々に症状が悪化していくものなどは「命にかかわる病気」の可能性が高いため、すぐに病院へ行きましょう。
予防について
一次性頭痛であることがご自身で予防ができる頭痛の絶対条件です。
まずは自分の頭痛が命にかかわるものなのかどうかをしっかりと確認しましょう。
緊張性頭痛の場合は血流が悪くなっているので温めること、片頭痛の場合は血管が拡がりすぎているため逆に冷やすことが予防に繋がります。
その他、原因がはっきりと分かっていないものに関しては多くが生活習慣の乱れが要因となっているため、規則正しい生活リズム、バランスの取れた食習慣、適度な運動、適度な休養をとることを心がけていきましょう。
カラダ改革では頭痛の方に対しても整体や鍼施術をすることで改善を図っています。
一人で悩んでいてどうしたらいいかわからない方、セルフケアやマッサージに限界を感じている方はぜひ一度ご相談ください。
参考文献:頭痛の診療ガイドライン2021
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsam/72/1/72_4/_pdf/-char/ja